世界基準のドッグトレーニング⑦

これまで、ドッグトレーニング With Pawの中島由里子さんのお話を6回に渡りご紹介してきました【世界基準のドッグトレーニング】
今回は中島さんの、ワンちゃんや“保護犬“への考えや思いをお話いただきました。
ペットブームに思う
動物が大好きで子どもの頃から犬や猫を飼っていた私としては、昨今の犬や猫に関する酷い話を聞くと本当に悲しくなります。
昨今のペットブームに乗じて、TVやネット動画などでもワンちゃんやネコちゃんの可愛い姿が観られるようになり、思わず「かわい〜♡」「飼いたい」と思ってしまうでしょう。
未だ生体販売をしている我が国では、ペットショップで犬や猫が簡単に手に入ります。
ネットでも簡単に買うことができ、その子に実際に会ってもいないのに郵送で手元に送られて来る、という事もあるようです。
いろいろと便利な世の中になったとはいえ、そんなことをする人がいるのかと驚かされます。
そんな話を聞くにつけ、まだまだ「モノ扱い」のペットたちの現状に歯痒い思いをしているのは私だけではないでしょう。
前にも書きましたが、犬や猫を飼う場合は欧米の一部の国にもあるように、厳しい審査を設けるのが良いのではないかなぁと、個人的には思います。
動物愛護法が改正されたり、新たに少し厳しい条例が追加されたり、TVなどでも折に触れ保護犬の話題が出たりなど、一般の方々の犬・猫に対する認識も少しずつ変わってきたとはいえ、やはりまだトラブルは増加傾向にあります。
飼ってから、『こんなはずじゃなかった』などの問題が出ないように、飼う側がきちんとした知識を身に付ける必要があると思うのです。
生き物を飼ったら「終生飼養」。
当たり前のことだと思います。
それは何も犬や猫に限ったことではありませんが。
ここでは犬に絞って書かせていただきますと、犬を飼うということは、家族が増えるという事、命を預かるという事です。
せっかく預かった命は大切にしないといけませんよね。
最後まで面倒をみる覚悟を持って飼う、という当たり前のことを守って欲しいと思うのです。
もちろん、思いがけない事情ができ、止むを得ず手放さないといけない場合もあるでしょうが…。
でも飼う前に そのような場合の事も想定しておけば、対策を講じておく事もできるかもしれませんよね。
動物を“売る側”への希望
先ほど、「買う側がきちんとした知識を身につけて」と書きましたが、売る側もそういう問題を踏まえた上で売ってくれたら良いのにな、と思います。
つまり、ワンちゃんを売るという契約をお客様とするときに、本当に飼える環境かどうか(家の環境だけでなく、一人ぼっちにする時間は最長どのくらいか など)の確認や、最低限のしつけ、マナー、飼うに当たってのリスクなどの説明をするという事です。
こういうことは今の日本では義務ではないのですが、もしそのような説明がなされれば、この子が欲しい!と思って手に入れて、こんなはずじゃなかったからもう飼えない、という事は少なくなっていくのではないかなと思うのです。
動物保護団体さんが保護犬を譲渡するときには、そういう質問事項等を設けていると思います。
二度とそのワンちゃんが捨て犬にならない為に。
業者さん側も商売ですのでいろいろ難しい問題でもあると思いますが、欧米ほど厳しい審査基準でないにしても、確認事項として義務化されることを切に願います。
命と愛情と豊かな社会
家族となったワンちゃんやネコちゃんは、可愛い姿で私たちを癒してくれます。
飼い主さんにしか見せない表情やしぐさを見ると、本当に可愛くて愛しくて、ずっと一緒にいようねって心から思いますよね。
でもぬいぐるみではありませんから、思ってもみなかった犬の習性を目の当たりにして困ったり、言う事を聞いてくれなくて、何でこんなことするの?と思ったり、旅行にも行けなくなったり、病気になってその診療費用の高さに驚いたり・・・等々もあります。
犬を飼うということは、喜びでもあると同時に、様々な問題に悩まされることもしばしばあるという事です。
でもそういうことを乗り越えて、知識と愛情を持ってワンちゃんネコちゃんを飼っていただければ、自分も愛情をたくさんもらえますし、悲しい運命を辿るワンちゃんネコちゃんを1頭でも減らすことができ、人間と犬・猫がお互い幸せに暮らしていける豊かな社会になっていけるのではないでしょうか。
まだまだペット発展途上ともいえる日本においては問題が山積ですが、ドッグトレーナーとして、犬に関わる者として、少しでもお役に立てることがあればと思っています。
ドッグトレーニング With Paw
(ドッグトレーナー・インストラクター)
中島由里子
神奈川県横浜市青葉区
TEL 070-4444-5199 / 090-2542-5513
※受付時間 9:00〜18:00
E-mail withpaw@gmail.com
編集後記
これまでお話を伺いながら、私はいつも中島さんの並々ならぬワンちゃんたちへの愛情を感じていました。
ドッグトレーナーさん、獣医さん、看護師さん、保護活動をされている方、ワンちゃん(ネコちゃん)と暮らしている方、ペットショップのオーナーさんやスタッフさん、ブリーダーさん等々…
深い愛情を持ってワンちゃんネコちゃんに関わっている方がほとんどだと思います。
辛い仕事をしなくてはならない事もある、動物愛護(保護)センターの職員さんにも動物好きな方はいます。
中島さんがお話しくださったように、日本でも犬・猫に対する認識は少しずつ変わってきました。
行政でも様々な啓蒙活動や取り組みを行なっています。
例)東京都の動物愛護相談センターのサイト
https://wannyan.metro.tokyo.lg.jp/
たとえ一人一人の力は小さくても、集まればとても強いものになります。
そして力を集めるためには、横の繋がり、連携が欠かせません!
『何ができるかわからないけど…』『できる範囲で何かしたい』
私も同じです。
でも、とても大切な気持ちだと思います。
そういった気持ちを共有できる方たちとの連携を作り、また深めながら、より幸せな社会を目指したいです。
何かしたい方、ぜひ一緒に “何か” やりましょう。
追伸:コメント大歓迎です♡
編集/ちこ
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